レッスンのご紹介

幼児の方のピアノ個人レッスンのご紹介

今月からレッスンにいらしている幼児の生徒さんのレッスンをご紹介します。

 

幼児の初心者さんのレッスンをご紹介

これからピアノレッスンを検討されている方の参考になればうれしいです。

今日は、年中さんの双子の生徒さんです。

 

絶対音感のトレーニング

レッスンにいらして、まずはじめに絶対音感のトレーニングをします。音楽を聴いてからですと、短期記憶で和音の聞こえ方の混乱や記憶の妨げになるため、最初に行います。

色のカードを使って、和音を覚えてもらえているかを確認します。

基本的な練習はご自宅で毎日やっていただいています。記録していただいている経過と結果を見せていただき、その後の方針を検討します。

 

絶対音感の色カードの画像
参考絶対音感は何歳までに訓練をはじめる?

実際に私が自分の子供にやった絶対音感のトレーニングの方法についてお伝えしています。絶対音感は何歳までに訓練を開始する?絶対音感について、一般的には7歳になる前に訓練をはじめることが必要と言われています。トレーニングが進まないなどの悩みについても掲載しています。

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ソルフェージュ活動

まず、指の体操、指番号を、手あそび歌を使って覚えます。

手あそび歌は手軽ですが、拍感を感じてもらうことにとても効果的です。幼稚園などで、たくさんやって覚えておられるので、生徒さんも大好きですね。

左右を覚えるのもこの頃ですので、レッスンの度に、右手と左手を確認します。

幼児の生徒さんに右手はどちらの手なのかを確認している画像

「右手はどっちかな?」

 

次に、拍感、拍子感を小物楽器を使って学びます。

ソルフェージュワークブック

一般的に、幼児のこどもさんは、歌詞に沿って手を叩いたり楽器を鳴らしたりすることはできるのですが、ここではきちんと拍子感をもって楽器を鳴らすことができるように練習をします。拍頭の持つエネルギーを感じ、音楽が前に流れていく様子を感じてもらいます。

慣れたら裏拍も練習し、交代で鳴らしたり小物楽器でアンサンブルをします。

 

実際にピアノに座る

幼児の初心者さんは手もまだ小さいので、あまり長時間ピアノに向かうことは難しいです。はじめは、座る姿勢や、構え方などから少しづつ慣れていただきます。

思ったように体を動かすことは、想像以上に難しいことです。慣れない作業は大人でも体が強張り、肩にちからが入ってしまったりしますよね。脳が動作に慣れるまで辛抱強く待ちます。筋力の弱い小さなこどもさんは、発達段階に無理をさせてしまわないように気をつけています。

ピアノを弾く練習をする幼児

「3番と4番の指を上げるよ」

 

リズム活動

音符は、実際の音の名前を表すと同時に、その音の長さと重さも表しています。

音符を使ってリズムを打つ練習の前に、動物の絵を使って、音符の持つ重さ、エネルギーを感じていただきます。それから実際の音符を使ってリズムを打てるように練習します。左手で拍をとりながら右手で違うリズムが叩けるようになります。

 

うた

楽器を鳴らしたりしながら、いろいろなうたを歌います。

一般的な唱歌だったり、練習する予定の楽譜の曲であったりいろいろです。もちろん歌だけのときもあったり自由です。拍子感だけではなく、その楽曲が持つ雰囲気やフレーズ感を味わっていただけるようにこちらも演奏しますよ。

幼児の生徒さんと一緒に楽器を叩きながら歌っている画像


以上で、今日のレッスンはおしまいです。

毎回こうと決まってはいませんが、終盤に集中力の必要な読譜などがこないようにレッスンを組み立てています。小さなこどもさんは繰り返すことが大事ですので、ころころと内容を変えることはほとんどなく、何ヶ月かは同じようなパターンを続けます。

 

幼児の音楽教育|「できること」を繰り返した先に見える、もっと大切な事

「まだそれやるの?」って思わないでくださいね!

小さなこどもさんは次々と新しいことにチャレンジするよりも、できるようになっていることを繰り返すことが楽しいのです。特に、音楽には終わりはありません。音楽の感じ方は人それぞれで、答えがないからですね。

今、「もうここまで弾けるようになった!」と思えた楽曲でも、何年後かにまた弾いてみると、また違った景色が見えたりします。「こう弾いたらもっといい!」と新しい発見がいくつもあったりします。

音を間違えなくなったことがゴールではありませんね。こどもさんが飽きてしまうまで、一つの曲を追求するようなレッスンを目指しています。一通り弾けるようになった先が面白いし、大事です。

飽きてしまっても、きっと何年後に「また弾いていみよう!」と思ってもらえるので、そのとき思い出して弾けるように、とことん弾きこんでみましょう。その時に、音楽の表現に今のソルフェージュのレッスンがきっと生きてくると思います。

今、動き回っている目の前のちいさなこどもさんも、一年後に今を振り返ってみると、「そういえば、ピアノの前にこんなに長く座って練習できるようになったね!」と思っていただけると思います。

 

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